強制採尿令状による連行(最決平成6年9月16日)
<事実の概要>
Xは自動車で走行中、挙動不審であるとして職務質問を受けました。
そして、Xの説得の状況から強制採尿が必要であるとして、捜査官らは強制採尿令状の発付を請求し、発付されました。
その後強制採尿令状をXに対して呈示したところ、Xは激しく抵抗したため、警察車両に載せたまま現場を出発し、病院まで連行され、Xは医師の手で強制採尿を受けました。
そして、Xは覚せい剤取締法違反で起訴されました。
第一審、控訴審ともにXを有罪としたため、Xは強制採尿令状を執行するために、被疑者を連行するのは違法であるとして、Xが上告しました。
<判旨>
上告棄却
身柄を拘束されていない被疑者を採尿場所へ任意に同行することが事実上不可欠であると認められる場合には、強制採尿令状の効力として、採尿に適する最寄の場所まで被疑者を連行することができ、その際、必要最小限度の有形力を行使することができる。そのように解しないと、強制採尿令状の目的を達することができず、また令状裁判官は、連行の当否を含めて審査し令状を発布したものとみられるからである。
その場合、令状に、被疑者を採尿に適する最寄の場所まで連行することを許可する旨記載することができ、または、特定の採尿場所を指定して、そこまで連行することを許可する旨を記載することもできる。
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